「冷房をつけるほどではないけど、部屋の空気がよどんで蒸し暑い…」そんなときに活躍するエアコンの送風機能。
しかし、エアコンは電気代がかさむイメージがあり、送風機能を使うのをためらっている方も多いのではないでしょうか。
結論からいえば、エアコンの送風機能は24時間使ったとしても数十円ほどしかかからないため、過度に電気代を気にする必要はありません。
この記事では、エアコンの送風機能における電気代の概要を徹底解説します。
読み終える頃には、今あるエアコンを最大限に活用し、賢く快適な毎日を送るヒントが手に入るため、ぜひ最後までご一読ください。
- エアコン送風の電気代
- エアコン送風と「冷房」「暖房」「除湿」の電気代の違い
- エアコン送風機能の概要
- エアコン送風の賢い活用術
- エアコン送風を使う上での注意点
目次
エアコン送風の電気代を徹底解説!

さっそく、送風機能でかかる電気代を、以下のポイントに分けて分かりやすく解説していきます。
送風機能を賢く活用するための参考にしてください。
エアコン送風機能の消費電力は15~30Wほど
エアコンの送風機能の電気代を具体的に理解するために、まずは送風の大まかな消費電力を把握しておきましょう。
機種や設定によって異なりますが、6畳~12畳用の一般的な家庭用エアコンの場合、送風運転時の消費電力はおよそ15Wから30W程度です。
同じエアコンで冷房運転をした場合の消費電力は、安定時でも約500W~1000W、暖房運転ではさらに高く約600W~1200Wにもなります。
つまり、送風は冷暖房の20分の1から、場合によっては50分の1以下の電力しか使っていないのです。
これを踏まえ、エアコンの送風機能の電気代を見ていきましょう。
エアコン送風機能の1時間あたりの電気代は「約0.5~1円」
エアコン使用時の電気代は、以下の計算式で算出できます。
電気代 = 消費電力(kW) × 使用時間(h) × 電力量料金単価(円/kWh)
電力量料金単価は電力会社や契約プランによって異なりますが、ここでは、全国の平均値※とされる31円/kWhで計算してみます。
- 消費電力15Wのエアコンで1時間使った場合…0.015kW×1時間×31円/kWh = 0.47円
- 消費電力30Wのエアコンで1時間使った場合…0.03kW×1時間×31円/kWh = 0.93円
送風機能を1時間ほど利用した場合の電気料金は、0.5~1円ほどしかかかりません。
長時間使用しても家計への負担が少ないため、梅雨時期の湿気対策や、冷暖房を使うほどではない春・秋の気候調整などで気兼ねなく活用して良いでしょう。
※参考元:全国家庭電気製品公正取引協議会
エアコン送風機能24時間つけっぱなしの電気代は「約15~30円」
エアコンの送風機能は消費電力が少ないため、24時間つけっぱなしだったとしても、電気代は安く収まります。
参考として、送風使用時の消費電力が20Wの、一般的なエアコンで24時間稼働させた場合の電気代を紹介します。
- 24時間つけっぱなしの場合…0.62円×24時間 = 14.88円
- 1ヶ月つけっぱなしの場合…14.88円×30日 = 約446.4円
1ヶ月毎日フル稼働させたとしても、電気代は500円にも達しません。
多くの人が家電の連続使用には電気代の心配をしますが、送風機能に関してはその心配はほとんど不要だといえるでしょう。
ダイキン・パナソニックなどのメーカーによるエアコン送風の電気代の違い
「ウチはダイキンのエアコンだけど、電気代は他社と違うの?」といった、メーカーによる性能差を気にされる方もいるでしょう。
メーカー間で若干の差はあるものの、特定のメーカーが突出して高い、あるいは安いということはありません。
送風は単に室内機のファンを回すというシンプルな仕組みであり、そこにメーカー独自の複雑な技術が介入する余地が少ないからです。
どのメーカーのエアコンでも、送風機能は非常に経済的といえるでしょう。
「強風」と「弱風」によるエアコン送風の電気代の違い
エアコンの送風機能を使う際、「強風」と「弱風」どちらが経済的なのか。
基本的に、風量を強くすればファンのモーターがより力強く回転し、その分だけ消費電力が増加するため、「弱風」よりも「強風」の方が電気代は高くなります。
ただし、その差はごくわずかです。一般的なエアコンの送風機能の消費電力は、弱風で約10〜15W、強風で約20〜30W程度です。
仮に、電気料金を1kWhあたり31円として計算すると、1時間あたりの電気代は以下のようになります。
- 強風(30W)…約0.93円
- 弱風(15W)…約0.47円
1日8時間使用した場合でも、弱風と強風の差は1ヶ月あたり100円程度にしかなりません。
強風と弱風では電気代に大きな差はないため、室内の状況や目的に合わせて、柔軟に風量を調整するのが賢明といえるでしょう。
【料金比較】エアコン送風と「冷房」「暖房」「除湿」の電気代の違い

エアコンの運転モードの中で特に電気代が安い送風機能は、「冷房」「暖房」「除湿」と比べてどのくらい家計に優しいのか、気になるところです。
ここでは、ダイキンエアコン「うるさらX AN285ARS」の消費電力目安を参考に、それぞれの電気料金を比較検証します。
以下は、JIS規格(JIS C 9612)にもとづいて算出された、「うるさらX AN285ARS」の消費電力の目安です。
- 暖房時(135日間)…560kWh
- 冷房時(160日間)…230kWh
- 除湿冷房時(160日間)…239kWh
いずれも、1日に約18時間稼働した場合の消費電力目安です。
これらを踏まえ、それぞれの電気料金を比較していきましょう。
送風と「冷房」の電気代比較
送風と冷房を160日間使用した場合の電気代を比較します。
電気代算出時の条件は以下の通りです。
- 電力量料金単価…31円/kWh(全国平均)
- エアコン送風の1時間あたりの消費電力…30W
- うるさらX AN285ARSの冷房時の消費電力量…230kWh
これらを踏まえ、電気代を比較した表が以下です。
| 機能 | 期間(1日18時間稼働) | 消費電力量目安 | 電気代 |
|---|---|---|---|
| 送風 | 160日間 | 86.4kWh | 2,678円 |
| 冷房 | 160日間 | 230kWh | 7,130円 |
冷房を160日間利用した場合の電気代は7,130円に対し、同期間送風を利用した場合の電気代は2,678円となり、送風機能は冷房の約37.6%の電気代で済みます。
冷房を使うほどではない蒸し暑い日や、冷房で冷えすぎた後の室温調整には、積極的に送風を活用して節約につなげるのが賢明です。
送風と「暖房」の電気代比較
送風と暖房を135日間使用した場合の電気代を比較します。
| 機能 | 期間(1日18時間稼働) | 消費電力量目安 | 電気代 |
|---|---|---|---|
| 送風 | 135日間 | 72.9kWh | 2,260円 |
| 暖房 | 135日間 | 560kWh | 17,360円 |
暖房を135日間利用した場合の電気代は17,360円と、送風を使用した場合と比較して15,000円もの差があると分かりました。
電気代に大きな差があるため、冬場の暖房使用時には、送風機能を併用して空気を循環させるなど、節約を意識した工夫が特に重要となるでしょう。
送風と「除湿(ドライ)」の電気代比較
梅雨時期などに多用される除湿(ドライ)と、送風機能を使用した場合の電気代を比較します。
除湿運転は、湿度を下げるために空気を冷やして湿気を除去する仕組みになっており、冷房機能と消費電力は大きくは変わりません。
| 機能 | 期間 (1日18時間稼働) | 消費電力量目安 | 電気代 |
|---|---|---|---|
| 送風 | 160日間 | 86.4kWh | 2,678円 |
| 除湿 | 160日間 | 239kWh | 7,409円 |
除湿冷房を160日間利用した場合の電気代は7,409円に対し、送風機能は2,678円となり、送風は除湿冷房の約36.1%の電気代で済みます。
梅雨時期のジメジメ対策では、湿度が高すぎてカビの発生が懸念される場合は除湿、空気を動かして快適にしたい、といった目的の場合は送風を選ぶと、電気代を抑えられます。
どっちが安い?エアコン送風と扇風機・サーキュレーターの電気代を比較

エアコンの送風機能と、扇風機やサーキュレーターを使用した場合はどちらが安いのか、比較していきましょう。
前提として、扇風機とサーキュレーターではほとんど消費電力に差はありません。
参考としてここでは、アイリスオーヤマのサーキュレーター「PCF-BD15TEC」の最大消費電力(17W)を基準に比較します。
| 機器 | 1時間当たりの消費電力 | 1時間あたりの電気代※ |
|---|---|---|
| エアコン送風 | 30W | 0.93円 |
| 扇風機・サーキュレーター | 17W | 0.53円 |
エアコンの送風は、サーキュレーターなどの専用機器と比べると若干消費電力が高い傾向にありますが、その差は非常に小さく、どちらも1円未満と極めて安価です。
「エアコンの送風だと電気代が高そう…」と過度に心配する必要はなく、目的に応じて送風と扇風機・サーキュレーターを使い分けるのが賢明といえるでしょう。
そもそもエアコンの「送風」とはどんな機能?

エアコンの「送風」機能は、その名の通り「風を送り出す」だけのシンプルな機能です。
仕組み室内機が部屋の空気を吸い込み、そのままファンを回して再び室内に吹き出す仕組みで、室内の熱を屋外に排出したり、空気を温めたりする工程は含まれません。
なお、温度が変わらないにもかかわらず、送風によって涼しさを感じるのは、風が肌に当たって汗の蒸発が促され、その際に気化熱が奪われるためです。
この「室温を変えずに快適性を向上させる」という特性が、送風機能の魅力の一つとなっています。
冷房・暖房との違い
送風機能と冷房・暖房機能の最大の違いは、室外機の稼働の有無にあります。
冷房や暖房運転の際は、室外機の中にあるコンプレッサーが冷媒ガスを圧縮・循環させて、熱の移動を行っています。
一方、送風機能では基本的に、室外機のコンプレッサーは停止しています。
エアコンが消費する電力の大部分は室外機に内蔵されたコンプレッサーによって消費されると言われており、電気料金を大きく左右するポイントとなっています。
除湿(ドライ)との違い
送風と除湿(ドライ)は、しばしば混同されがちですが、その目的と仕組みは全く異なります。
除湿機能は、室内の空気を取り込んで熱交換器で冷やし、空気中の水分を結露させて室外に排出することで、部屋の湿度を下げます。
この「空気を冷やす」工程でコンプレッサーが作動するため、送風よりも電気代が高くなります。
一方、送風はファンを回すだけで湿度を下げる効果はありません。
室温はそれほど高くないけれど、部屋干しの洗濯物に風を当てて乾燥を早めたい、という目的ならば「送風」の方が圧倒的に電気代を節約できます。
湿度を下げる必要がない場面では、電気代が安い送風を選ぶのが賢い選択といえるでしょう。
エアコン送風はどんな時に使うべき?賢い活用術6つを紹介

ここでは、送風機能を最大限に活かすための賢い活用術を6つ紹介します。
送風を適切に使えば、電気代の節約や快適性の向上、さらにはエアコンの寿命延長にもつながるため、ぜひ積極的に活用してみてください。
冷房・除湿後の内部乾燥でカビを予防
エアコンの送風機能を冷房・除湿後に活用すれば、カビの発生を効果的に防げます。
濡れた状態を放置すると、ホコリを栄養源としてカビや雑菌が繁殖し、不快な臭いやアレルギーの原因になってしまうのです。
冷房や除湿の運転を停止した後に、送風によって内部に空気を送り込み続け、濡れた熱交換器やファンを乾燥させれば、カビの発生を根本から抑制できます。
たとえば、外出時に冷房をすぐに切るのではなく、送風に切り替えて1時間のオフタイマーをセットしてから出かけるなど、簡単な工夫でエアコンを清潔に保てるようになります。
部屋の空気を循環させるサーキュレーター代わりに
エアコンの送風は、サーキュレーターの代わりとして活躍します。
空気には、冷たい空気は下に、暖かい空気は上にたまる性質があります。何もしないと部屋の中に温度ムラができてしまうのです。
送風機能を使って空気をかき混ぜれば、部屋全体の温度を均一にし、冷暖房の効率を高められます。
たとえば、暖房時には、風向を一番下に向けて送風を併用するのが効果的です。天井付近に溜まった暖かい空気が床に向かって循環し、冷えやすい足元を効率よく暖められます。
サーキュレーターを別途購入しなくても、エアコンの送風機能だけで十分に空気循環の効果が得られるでしょう。
就寝時にゆるやかな空気の流れで快適に
送風は、室温を変えずに部屋の空気をゆるやかに循環させるため、体に負担をかけずに快適な睡眠環境を作り出してくれます。
たとえば夏場の就寝時に、「冷房をつけっぱなしだと寒くて体調を崩しそう…でも消すと暑くて寝苦しい…」といったジレンマに悩まされる方は少なくないでしょう。こういった場合に送風が活躍します。
おすすめの使い方は、就寝後2~3時間で冷房が切れるようにオフタイマーを設定し、その後は朝まで送風の「弱」や「しずか」モードで運転を続ける方法です。
冷房で快適に眠りにつき、体温が下がる深夜からは送風のやさしい風で室温を保てます。
洗濯物の部屋干し補助で乾燥時間を短縮
エアコンの送風機能は、部屋干しした洗濯物の乾燥を早めたいときにも活躍します。
洗濯物に直接風を当てることで、水分が効率よく蒸発し、乾燥時間を短縮可能です。また、空気が停滞しないため、嫌な生乾き臭の発生も抑えられる効果もあります。
具体的には、エアコンの風が最もよく当たる場所に物干しを設置し、洗濯物全体に風が行き渡るよう風向を「スイング」に設定して送風運転を行いましょう。
数時間つけっぱなしにしても、1日あたりの電気代は数円程度で済むため、家計への負担もほとんどありません。梅雨時期や花粉シーズンの部屋干しに、ぜひ活用してみてください。
お風呂上がりの火照った体をやさしく冷ます
送風機能は、お風呂上がりの火照った体をやさしくクールダウンさせるのに最適です。
冷房のように室温を急激に下げず、心地よい風だけを送ってくれるため、体を冷やしすぎる心配がありません。
具体的な使い方としては、お風呂から上がったらまずタオルで体の水分をしっかり拭き取り、リビングのエアコンを送風運転に設定します。
また、軽いジョギングやガーデニングで汗をかいた後にも有効です。
たとえば、夕方の散歩から帰ってきた時、すぐに冷房をつけると急激な温度変化で体調を崩しかねませんが、送風なら体に負担をかけずにクールダウンできます。
扇風機をわざわざ出す手間もなく、リモコン一つで快適な風が得られる手軽さも魅力です。
フィルター掃除後の完全乾燥に活用する
エアコンフィルターの掃除後は、送風による乾燥がおすすめです。
フィルターをタオルで拭き取っただけでは、網目の奥の水分まで取り除けません。
水分を含んだフィルターは、カビや雑菌の絶好の繁殖場所。せっかくきれいにしたはずが、かえって嫌なニオイをまき散らす原因になってしまいます。
水気を取り除くために、タオルで拭き取ったフィルターをエアコンにセットし、30分〜1時間ほど送風運転を行いましょう。
フィルターと同時にエアコン内部も同時に乾燥できるため、エアコンの清潔さと長寿命化を実現できます。
エアコン送風機能を活用するうえで知っておきたい4つの注意点

電気代が安く便利な送風機能ですが、効果的に使うためにはいくつかの注意点があります。
誤った使い方をしないよう、以上4つのポイントを事前に確認したうえで活用しましょう。
送風時は温度調節をしても効果がない
送風運転中は、リモコンで温度調節をしても効果はありません。
送風機能は、室外機を動かさず、扇風機のように室内の空気を循環させるだけのシンプルな仕組みになっており、温度調節をしても反映されません。
室温そのものを快適にしたい場合は、冷房や暖房、除湿といった適切なモードへ切り替えが必要となります。
送風だけでは部屋の湿度は下がらない
エアコンの送風機能には、部屋の湿度を下げる力は備わっていません。
室内の空気をそのまま循環させているだけなので、空気中の水分量はほとんど変わりません。
洗濯物の部屋干しに送風が有効なのは、あくまで風を当てて水分の蒸発を促進するためであり、部屋全体の湿度を下げているわけではないのです。
「とりあえず風を送れば、少しはマシになるかも」と期待して送風運転をしても、ジメジメとした不快感の解消には繋がりません。部屋の湿度を下げたいなら、除湿や冷房モードを選択しましょう。
寝るときはエアコンの送風を直接体に当て続けない
就寝時にエアコンの送風を活用する際は、風が直接体にあたり続けないよう注意してください。
長時間にわたって体の同じ場所に直接風が当たり続けると、必要以上に体温が奪われ、体が冷えすぎてしまいます。
寝るときにエアコンをつけたままにする場合は、風向を調整し、壁や天井を伝って流れるように設定するのがおすすめです。
間接的な風でも部屋全体の空気はゆるやかに循環するため、十分に快適な環境を保てます。
また、タイマー機能を活用し、寝付いてから1~2時間後には運転が停止するよう設定するのも賢い使い方です。
穏やかな空気の流れを作ることを意識し、体を冷やしすぎない工夫を心がけてください。
フィルターが汚れているとホコリをまき散らす原因になる
送風機能を安全かつ快適に使うためには、定期的なフィルター掃除が不可欠です。
エアコンのフィルターは、ハウスダストや花粉、ペットの毛、カビの胞子などをキャッチする重要な役割を担っています。
しかし、掃除を怠ったまま送風運転をすると、ファンの風圧によって溜まった汚れが一気に吹き出され、室内に拡散されてしまいます。
少なくとも2週間に1回を目安に、フィルターを取り外して掃除機でホコリを吸い取るか、水洗いをして清潔な状態を保つようにしましょう。
エアコンの送風の電気代に関するよくある質問

ここでは、エアコンの送風機能や電気代に関するよくある質問に回答します。
送風機能を最大限活用するためにも、気になる疑問を解消しておきましょう。
エアコンの送風機能は冬場に使っても効果がある?
はい、エアコンの送風機能は暖房効率を向上させるなどの効果が得られるため、冬場にこそ活用したい便利な機能です。
暖かい空気は部屋の上部に溜まる性質があるため、暖房をつけていても足元が冷えがちです。
そこで送風機能をサーキュレーター代わりに使い、天井付近の暖かい空気を床付近まで循環させましょう。
また、冬場の乾燥対策としても、送風機能は有効です。加湿器を使っている部屋で送風を併用すれば、湿った空気が部屋の隅々まで行き渡り、効率よく湿度を均一に保てます。
エアコンの送風と扇風機はどっちを使うのがおすすめ?
送風と扇風機では電気代はほとんど変わらないため、どちらがおすすめかは状況次第となります。
たとえば、「冷暖房の効率を上げたい」「部屋に余計な物を置きたくない」といった場合は、エアコンの送風がおすすめです。
「エアコンのないキッチンや脱衣所で涼みたい」「デスクワーク中に足元だけ涼みたい」といった場合は、持ち運びが自由で、風向きを細かく調整できる扇風機やサーキュレーターが適しているでしょう。
それぞれの長所を活かして、場面ごとに使い分けるのがベストです。
古いエアコンでも送風の電気代は安い?
はい、古いエアコンであっても送風機能の電気代は安いです。
古いエアコンは冷暖房の効率が悪く、電気代が高くなりがちですが、室外機を動かさない送風機能に限っては、最新モデルと同様に極めて低い消費電力で利用できます。
近年のエアコンの省エネ性能の向上は、主にコンプレッサーの効率改善やインバーター技術の進化によるものです。送風で使うファンモーターの消費電力は、新旧モデルでそれほど大きな差は無いのです。
送風機能単体で見るならば、古い機種であっても電気代を過度に心配せず、積極的に活用して問題ありません。
まとめ:エアコン送風の電気代は安い!上手に活用すれば節約になる

エアコンの送風機能の電気代は1時間あたりわずか約0.5円~1円と他のどの運転モードよりも安価です。
メーカーや風量による違いも大きくはなく、扇風機やサーキュレーターと比べても電気代はほとんど変わらないため、積極的に活用すべき機能といえます。
カビの予防や空気循環による冷暖房効率の向上、洗濯物の部屋干し補助など、活用すべきシーンは少なくありません。
特に、電気代が最も高くなる暖房時や、カビが発生しやすい梅雨時には、送風を賢く併用すれば節約効果が期待できます。
電気代は過度に気にせず、ぜひ送風機能を有効活用して、一年中快適で経済的な暮らしを実現してください。