近年、家庭やオフィスでウォーターサーバーを導入する人が増えている一方で、「思っていたより使わなかった」「結局解約した」という声も少なくありません。
便利そうに見えるウォーターサーバーですが、本当に自分の生活に必要なのか、導入前にしっかり見極めることが大切です。
この記事では、ウォーターサーバーがいらないと感じる理由から、本当に必要な人の特徴、代替案まで、後悔しないための情報をお届けします。
契約してから「失敗した」と思わないために、ぜひ最後までお読みください。
目次
ウォーターサーバーは本当にいらない？【結論】
結論から言えば、ウォーターサーバーは多くの家庭にとって必須アイテムではありません。
水道水やペットボトルの水でも十分に生活できますし、浄水器を使えば美味しい水を低コストで手に入れることができます。
特に一人暮らしや共働きで家を空けることが多い世帯、水の消費量が少ない家庭では、ウォーターサーバーの恩恵を十分に受けられない可能性が高いでしょう。
しかし、すべての人にとって不要というわけではありません。
赤ちゃんのミルク作りで夜間に頻繁にお湯が必要な育児中の家庭や、災害時の備蓄を兼ねたい家庭、来客が多くすぐに冷水や温水を提供したい環境では、ウォーターサーバーが大きな利便性をもたらすケースもあります。
ウォーターサーバーが贅沢品になりやすい理由
ウォーターサーバーが贅沢品と感じられる最大の理由は、ランニングコストの高さです。
水道水であれば1リットルあたり約0.2円、ペットボトルの水をまとめ買いしても1リットルあたり50円から100円程度で済みます。
一方、ウォーターサーバーの場合、水代だけで1リットルあたり100円から200円程度かかり、さらにサーバーレンタル料、電気代、メンテナンス費用などが加算されます。
年間で考えると5万円から10万円近い出費になるため、家計に与えるインパクトは決して小さくありません。
この金額を「美味しい水と利便性のための投資」と考えられるかどうかが、ウォーターサーバーが必需品か贅沢品かの分かれ目になります。
特に節約志向の家庭や、水にそれほどこだわりがない人にとっては、コストに見合った価値を感じにくいというのが実情です。
ウォーターサーバーがいらないと感じる主な理由6つ
ウォーターサーバーを実際に使ってみた人の口コミや調査結果を見ると、解約理由や不満点には共通したパターンがあります。
導入前は便利そうに思えても、実際の生活に取り入れてみると想像していたのとは違った、というケースが少なくないのです。
ここでは、ウォーターサーバーがいらないと感じる代表的な理由を6つ紹介します。
これらの理由に共感する部分が多い人は、ウォーターサーバーの導入を慎重に検討した方が良いでしょう。
それぞれの理由について、具体的にどのような不満があるのか詳しく見ていきます。
ランニングコストが高い・家計を圧迫する
ウォーターサーバーの最大のネックは、やはり毎月のランニングコストです。
水代だけでなく、サーバーレンタル料金、電気代、定期メンテナンス費用など、複数の固定費が発生します。
水代は一般的に12リットルのボトル1本あたり1,500円から2,500円程度で、家族構成や使用頻度によっては月に3本から4本必要になることもあります。
これに月額1,000円前後のレンタル料、電気代が月500円から1,000円程度かかると考えると、トータルで月5,000円以上の出費になります。
さらに、多くのメーカーでは定期メンテナンスやサーバー交換に別途費用がかかる場合があり、年間で見ると6万円から8万円の固定費が発生することになります。
この金額は、家計の中で決して無視できない規模です。
特に住宅ローンや子どもの教育費など他の固定費が多い家庭では、ウォーターサーバーの費用が家計を圧迫する原因になりかねません。
導入前に「この金額を毎月継続して払い続けられるか」「この出費に見合う価値があるか」を冷静に考える必要があります。
水を消費しきれない・ノルマがつらい
多くのウォーターサーバー会社では、月間の最低注文数が設定されています。
例えば「月に2本（24リットル）以上」といったノルマがあり、これを下回ると休止手数料が発生するケースが一般的です。
しかし、実際に生活してみると、思ったほど水を消費しないという家庭は意外と多いのです。
特に一人暮らしや二人暮らし、外出が多い共働き世帯では、水が余ってしまうことがよくあります。
水が余ると、次の配送までに消費しきれず、ボトルが部屋に溜まっていくという悪循環に陥ります。
保管スペースの問題だけでなく、「使わなければならない」というプレッシャーがストレスになることもあります。
かといって無理に水を飲もうとすると、本来の健康的な水分摂取とは違う行動になってしまいます。
また、長期不在の予定がある場合でも、配送をスキップするには事前の連絡が必要で、手続きが面倒だと感じる人も少なくありません。
このノルマ制度が、ウォーターサーバーを「いらない」と感じる大きな要因の一つになっています。
設置スペース・ボトル保管場所を取る
ウォーターサーバー本体は、床置きタイプで高さ100センチから120センチ程度、幅と奥行きがそれぞれ30センチ前後のサイズが一般的です。
卓上型でも相応のスペースが必要です。
さらに問題なのは、予備のボトルを保管する場所です。
12リットルのボトルを2本から3本ストックしておくとなると、かなりのスペースを占有します。
ワンルームや1LDKなど限られた空間で生活している場合、サーバー本体と予備ボトルで貴重な生活スペースが圧迫されてしまいます。
特に日本の住宅事情では、収納スペースが十分にないことも多く、リビングや廊下にボトルが置きっぱなしになると、見た目にも良くありません。
また、ウォーターサーバーは直射日光を避け、キッチンやリビングなど使いやすい場所に設置する必要があるため、配置場所の選択肢も限られます。
引っ越しの際にも大型家電と同様に移動の手間がかかりますし、部屋のレイアウト変更の自由度も下がります。
このように、物理的なスペースの問題は、特に都市部の狭い住宅に住む人にとって大きなデメリットとなっています。
ボトルが重くて交換が大変
12リットルのボトルは約12キログラムの重さがあり、これを持ち上げてサーバーの上部にセットする作業は想像以上に大変です。
特に女性や高齢者、腰痛持ちの人にとっては、かなりの身体的負担になります。
床置きタイプのサーバーでは、ボトルを胸の高さ以上まで持ち上げる必要があり、万が一手を滑らせて落とすと怪我や床の破損につながる危険性もあります。
この交換作業が週に1回、場合によっては数日に1回発生することを考えると、長期的には大きなストレスです。
特に妊娠中や産後、体調が優れないときには、この重労働が苦痛に感じられます。
最近では下置きタイプやボトルではなく軽量パックを使用するサーバーも登場していますが、従来型の上置きタイプを契約している場合は、このボトル交換の負担が解約を決断する大きな理由になっています。
「便利なはずのウォーターサーバーが、かえって生活の負担になっている」と感じる瞬間が、このボトル交換の時なのです。
掃除・メンテナンスが面倒＆衛生面が不安
ウォーターサーバーは定期的な掃除とメンテナンスが必要です。
給水口やコック部分、水受け皿などは定期的に拭き掃除をしないと、カビや雑菌が繁殖する可能性があります。
また、サーバー内部の洗浄は自分ではできないため、メーカーによる定期メンテナンスに頼ることになります。
しかし、このメンテナンスが年に1回程度だったり、別料金だったりすると、本当に内部が清潔に保たれているのか不安に感じる人もいます。
特に長期間使用していると、水の味が変わったような気がする、タンク内に汚れが見えるといった不安を抱く人も少なくありません。
セルフクリーニング機能がついているサーバーもありますが、それでも完全に安心というわけではありません。
また、ボトル交換の際にボトルの接続部分から空気中のホコリや雑菌が入る可能性もあります。
水を安全に飲むために導入したはずのウォーターサーバーで、かえって衛生面の不安を抱えてしまうのは本末転倒です。
このメンテナンスの手間と衛生面の不安が、いらないと感じる理由の一つになっています。
サーバー音・デザイン・生活動線が合わない
ウォーターサーバーは冷却や加熱のためにモーターが作動するため、稼働音が発生します。
日中は気にならない程度でも、静かな夜間や寝室に近い場所に設置している場合、この音が気になって眠れないというケースがあります。
特に神経質な人や音に敏感な人にとっては、このわずかな稼働音がストレスになることもあります。
また、デザイン面でも不満を持つ人がいます。
最近はスタイリッシュなデザインのサーバーも増えていますが、それでも大型の家電であることに変わりはなく、部屋のインテリアに馴染まないと感じることもあります。
特にミニマリスト志向の人や、シンプルな空間を好む人にとっては、大きなサーバーが部屋に鎮座している状態が受け入れがたいこともあります。
さらに、生活動線との相性も重要です。
キッチンから離れた場所に設置すると、料理や飲み物を作る際にわざわざ移動する手間が発生します。
逆にキッチンに置くとスペースが狭くなって調理がしにくくなることもあります。
このように、音やデザイン、配置場所といった日常的な使い勝手の面で、期待していたほど便利ではないと感じることが、いらないという結論につながっていくのです。
ウォーターサーバーがいらない人のチェックリスト
ここまで読んで、自分にはウォーターサーバーが向いていないかもしれないと感じた人もいるでしょう。
しかし、具体的に自分が該当するかどうか判断するのは難しいものです。
そこで、ウォーターサーバーがいらない可能性が高い人の特徴をチェックリスト形式でまとめました。
複数の項目に当てはまる場合は、導入を慎重に検討した方が良いでしょう。
また、一人暮らしや共働き家庭など、特定のライフスタイルの人が注意すべきポイントについても解説します。
これらのチェック項目を参考に、自分にとってウォーターサーバーが本当に必要かどうか、改めて考えてみてください。
こんな人はいらない可能性が高いチェックリスト
- ⬜︎ 飲み物の多くはペットボトルや缶コーヒーで済ませている
- ⬜︎ 家族全員あまり水を飲まない
- ⬜︎ キッチンやリビングに余裕スペースがない
- ⬜︎ できるだけ固定費を減らしたい
- ⬜︎ 重い物を頻繁に持ち上げるのが不安 など
一人暮らし・共働き家庭で特に注意したいポイント
一人暮らしの場合、水の消費量が少ないため、月間ノルマを達成するのが難しいケースが多々あります。
外食が多い、仕事で家を空けることが多い、もともとあまり水を飲まないといった生活スタイルの人は、水が余る可能性が高いです。
また、ワンルームや1Kなどの限られた空間では、サーバーと予備ボトルの置き場所に困ります。
コストパフォーマンスの面でも、一人暮らしでウォーターサーバーを導入するのは割高になりがちです。
共働き家庭の場合、不在時間が長いことが問題になります。
ボトルの配送を受け取れない、配送日時の指定や変更の手続きが面倒、といった不満が出やすいです。
また、平日は忙しくて家でゆっくり水を飲む時間がなく、週末しか使わないという状況では、サーバーの稼働率が低くなります。
さらに、共働きで忙しい中、サーバーの掃除やメンテナンスの時間を取るのも負担に感じることがあります。
導入を検討する際は、自分たちの生活パターンで本当に活用できるのか、シミュレーションしてみることが重要です。
それでもウォーターサーバーがいる人は？あると便利なケース
ここまでウォーターサーバーがいらない理由を中心に見てきましたが、すべての人にとって不要というわけではありません。
生活環境や家族構成によっては、ウォーターサーバーが大きな価値をもたらすケースも確かに存在します。
特定の条件に当てはまる場合は、多少のコストや手間を払ってでも導入する価値があるでしょう。
ここでは、ウォーターサーバーがあると便利なケースを具体的に紹介します。
自分の状況がこれらに該当する場合は、改めて導入を検討してみる価値があるかもしれません。
ただし、その場合でもコストや設置スペースなどの課題をクリアできるかは事前に確認が必要です。
赤ちゃんのミルク作り・育児中の家庭
赤ちゃんのいる家庭では、ウォーターサーバーが非常に役立ちます。
特に夜間の授乳時、すぐに70度以上のお湯が使えるのは大きなメリットです。
ミルク作りのたびにお湯を沸かす手間が省けるため、特に夜中の授乳で寝不足の中、時間短縮は非常にありがたいものです。
また、多くのウォーターサーバーの水は軟水で、赤ちゃんのミルク作りに適しています。
さらに、離乳食を作る際にも安心して使える水があるのは心強いです。
衛生面に配慮した水を手軽に使えることは、育児中の親にとって精神的な安心感にもつながります。
ただし、赤ちゃんが成長してミルクを卒業すれば、この用途はなくなります。
そのため、育児期間限定の利用と割り切って、契約期間の縛りが緩いサービスを選ぶのも一つの方法です。
災害備蓄を兼ねたい家庭
地震や台風などの災害時、水道が止まる可能性を考えると、飲料水の備蓄は重要です。
ウォーターサーバーのボトルは、そのまま災害時の非常用飲料水として活用できます。
常に予備のボトルを数本ストックしておけば、災害時にも数日分の水を確保できます。
これは、別途ペットボトルの水を備蓄するのと同じ効果があり、普段使いと非常用を兼ねることができます。
また、停電時でも常温の水は使えるため（温水・冷水機能は使えなくなりますが）、完全に使えなくなるわけではありません。
災害への備えを重視する家庭にとっては、ウォーターサーバーは単なる便利グッズ以上の意味を持ちます。
ただし、賞味期限や保管状況には注意が必要で、定期的に使用して新しいボトルと入れ替えるサイクルを作ることが大切です。
来客やオフィス・店舗でお客様に飲み物を出したい場合
頻繁に来客がある家庭や、オフィス・店舗などでお客様に飲み物を提供する場合、ウォーターサーバーは非常に便利です。
すぐに冷たい水や温かいお茶を出せるため、おもてなしがスムーズになります。
特にオフィスでは、従業員の福利厚生としても喜ばれますし、会議や来客対応の際にも重宝します。
店舗の場合、お客様の待ち時間にセルフサービスで水を提供できるため、サービス品質の向上につながります。
美容室や歯科医院、サロンなどでよく見かけるのはこのためです。
コストは発生しますが、顧客満足度向上や従業員の働きやすさといった目に見えない価値を考えれば、十分に元が取れる投資と言えるでしょう。
ただし、家庭用と業務用では適したサーバーのタイプが異なるため、用途に合わせた選択が必要です。
ウォーターサーバー以外の選択肢を比較する
ウォーターサーバーがいらないという結論に達した場合、では代わりに何を選べば良いのでしょうか。
美味しい水を飲みたい、お湯をすぐに使いたい、といったニーズを満たす方法は、ウォーターサーバー以外にも複数あります。
ここでは、主な代替手段を紹介し、それぞれのメリットとデメリットを比較します。
自分のライフスタイルや予算、優先したいポイントに合わせて、最適な選択肢を見つけてください。
場合によっては、複数の方法を組み合わせることで、ウォーターサーバー以上に満足度の高い環境を作ることもできます。
浄水器（蛇口直結・ポット型・ビルトイン）の特徴とコスパ
浄水器は、ウォーターサーバーと比べて圧倒的にコストパフォーマンスが良い選択肢です。
蛇口直結型の浄水器であれば、本体価格は3,000円から10,000円程度で、カートリッジ交換が数ヶ月に1回、費用は年間5,000円から10,000円程度です。
ポット型浄水器はさらに手軽で、本体は2,000円から4,000円程度、カートリッジも年間5,000円前後で済みます。
ビルトイン型浄水器は初期費用が5万円から15万円と高額ですが、長期的に見ればコストパフォーマンスは良く、キッチンをすっきり見せられるメリットもあります。
浄水器の最大の利点は、ランニングコストが低いことと、設置スペースをほとんど取らないことです。
ただし、温水や冷水がすぐに出るわけではないため、その点ではウォーターサーバーに劣ります。
また、水の味はウォーターサーバーの天然水ほど特徴的ではなく、あくまで水道水の不純物を取り除いた水という位置づけになります。
ペットボトル水をまとめ買いする場合のメリット・デメリット
ペットボトルの水をネット通販でまとめ買いする方法は、コスト面で非常に有利です。
2リットルのペットボトル6本入りが600円から1,000円程度で購入でき、1リットルあたり50円から80円程度とウォーターサーバーの半額以下です。
必要な分だけ購入できるため、消費量に合わせて調整しやすく、ノルマのストレスもありません。
また、災害備蓄としても優れており、未開封なら長期保存が可能です。
さまざまなブランドや種類から好みの水を選べる自由度もあります。
一方、デメリットとしては保管スペースの問題があります。
まとめ買いすると段ボール箱が部屋を占拠しますし、ペットボトルのゴミが大量に出るため、ゴミ出しが手間です。
環境への負荷も気になるところです。
また、常温保存が基本なので、冷たい水を飲みたい場合は冷蔵庫に入れる必要があり、冷蔵庫のスペースも圧迫します。
温水はすぐには使えないため、お湯が必要な場合は別途沸かす必要があります。
それでも、コストを最優先する人や、温水機能が不要な人にとっては、非常に現実的な選択肢と言えるでしょう。
水道直結型サーバー・ウォータースタンドという選択肢
水道直結型のウォーターサーバーやウォータースタンドは、従来のボトル型ウォーターサーバーの弱点を解消した新しい選択肢です。
水道管に直接接続するため、ボトル交換の手間がなく、重いボトルを持ち上げる必要もありません。
水の注文ノルマもなく、使いたいだけ使えるため、消費量を気にする必要がありません。
料金体系は定額制が多く、月額3,000円から5,000円程度で使い放題というサービスが一般的です。
水道水をろ過して使うため、天然水ではありませんが、高性能なフィルターでしっかり浄化されます。
ボトルのストックスペースも不要で、物理的な負担が大幅に軽減されます。
ただし、初期工事が必要で、設置場所が水道管の近くに限定されるというデメリットがあります。
また、賃貸住宅では設置できない場合もあるため、事前の確認が必要です。
さらに、定期的なフィルター交換やメンテナンスは必要ですが、多くの場合サービス料金に含まれています。
ボトル型の不便さを感じている人で、設置条件が合うのであれば、検討する価値が高い選択肢です。
電気ケトル＋マグボトル生活という超ローコスト案
最もシンプルでコストを抑えられる方法は、電気ケトルとマグボトルを活用する生活スタイルです。
浄水器やペットボトルの水を電気ケトルで必要な分だけ沸かし、保温性の高いマグボトルに入れて持ち歩くというスタイルなら、ほぼコストゼロで温かい飲み物を楽しめます。
電気ケトルは3,000円から5,000円程度で購入でき、電気代も1回あたり数円程度です。
マグボトルも2,000円から5,000円程度で高品質なものが手に入ります。
この方法なら、外出先でも温かい飲み物を楽しめますし、ペットボトル飲料を買う機会が減るため、結果的に大幅な節約になります。
家にいるときは必要に応じてお湯を沸かし、冷たい水は冷蔵庫で冷やしておけば十分です。
この方法のデメリットは、すぐにお湯が出ないことと、冷水も常に用意されているわけではないことです。
しかし、お湯を沸かす時間は数分程度ですし、それほど頻繁に温水が必要でなければ十分に実用的です。
ミニマリスト志向の人や、とにかく固定費を減らしたい人にとっては、最も合理的な選択肢と言えるでしょう。
やっぱりいらないと思ったときの解約・乗り換えガイド
すでにウォーターサーバーを契約しているけれど、やはりいらないと感じて解約を検討している人もいるでしょう。
解約にあたっては、違約金や返却手続きなど、いくつか注意すべきポイントがあります。
知らずに解約すると予想外の費用がかかったり、トラブルになったりすることもあります。
ここでは、スムーズに解約するためのポイントや、乗り換えを検討する際の注意点について解説します。
後悔のない解約や乗り換えができるよう、事前にしっかり確認しておきましょう。
契約期間・違約金・最低利用期間を必ず確認する
ウォーターサーバーの契約には、多くの場合2年から3年の最低利用期間が設定されています。
この期間内に解約すると、違約金として10,000円から20,000円程度請求されることがあります。
契約時にはあまり気にしていなかったかもしれませんが、解約を考える際には必ず契約書を確認してください。
違約金の金額は会社によって異なり、契約からの経過年数によって減額される場合もあります。
例えば、2年契約で1年経過していれば半額になるといった規定があるかもしれません。
また、キャンペーンで契約した場合、特典の返還を求められることもあります。
無料レンタルのはずだったサーバーが、実は最低利用期間の条件付きだったというケースもあります。
解約のタイミングによっては、あと数ヶ月待てば違約金なしで解約できるということもあるため、焦らず契約内容をよく確認することが大切です。
本体・ボトルの返却方法・撤去費用をチェック
解約時には、サーバー本体とボトルを返却する必要があります。
返却方法は会社によって異なり、自分で梱包して配送業者に引き渡す場合と、回収に来てもらえる場合があります。
回収サービスがある場合でも、地域によっては追加料金がかかることがあるため、事前に確認が必要です。
また、サーバー本体の撤去や取り外しに専門業者が必要な場合、撤去費用として数千円請求されることもあります。
水道直結型の場合は特に、原状回復のための工事費用が発生する可能性があります。
返却時のサーバーの状態も重要で、破損や汚れがひどい場合は、修理費用やクリーニング費用を請求されることがあります。
ボトルについても、リターナブルボトル（返却型）の場合は返却が必要ですが、ワンウェイボトル（使い捨て型）の場合は自分で廃棄します。
返却するボトルが紛失していたり破損していたりすると、弁償を求められることもあります。
解約手続きを始める前に、これらの費用や手順を確認し、予算と手間を把握しておくことが大切です。
解約前にやっておきたい「水の使い切り」アイデア
解約を決めたら、残っている水を無駄なく使い切ることを考えましょう。
飲料水として消費しきれない場合でも、さまざまな用途に活用できます。
- 料理や炊飯に使う
- お茶やコーヒーを淹れる
- 氷を作って冷凍保存する
- 観葉植物の水やり
- ペットの飲み水
- 災害備蓄
例えば、料理や炊飯に使えば、米がふっくら炊き上がったり、煮物の味がよくなったりします。
お茶やコーヒーを淹れるのに使うのも良いでしょう。
また、氷を作って冷凍保存しておくという方法もあります。
製氷皿で大量に氷を作っておけば、夏場の飲み物やアイスコーヒー作りに重宝します。
観葉植物の水やりに使うのも有効です。
ペットを飼っている場合は、ペットの飲み水としても活用できます。
さらに、災害備蓄として保管しておくという考え方もあります。
未開封のボトルであれば、賞味期限内は非常用飲料水として取っておけます。
ただし、開封済みのボトルは早めに使い切る必要があります。
このように工夫すれば、無駄なく水を消費できますので、解約前の計画的な使い切りを心がけましょう。
乗り換え先を決めるときの比較ポイント
今のウォーターサーバーから別のサービスに乗り換える場合は、前回の失敗を繰り返さないよう、慎重に比較検討することが大切です。
- 月額予算
- 水の味・硬度
- メンテナンス方法
- 設置スペース
- ボトル交換の方法
まず、月額予算を明確にしましょう。
水代、レンタル料、電気代、メンテナンス費用などを含めた総額で比較します。
隠れたコストがないか、追加料金が発生する条件は何かをしっかり確認してください。
次に、水の味や硬度も重要なポイントです。
天然水か浄水（RO水）か、軟水か硬水か、自分や家族の好みに合うかを試飲できるならしておきましょう。
メンテナンス方法も確認が必要です。
定期的な業者メンテナンスがあるか、セルフクリーニング機能はあるか、メンテナンス費用は別途かかるのかをチェックします。
設置スペースについても、サイズや形状、卓上型か床置き型か、自分の住環境に合うかを再確認してください。
ボトル交換の方法も大切で、上置きか下置きか、軽量パックタイプがあるかなど、身体的負担を軽減できる選択肢を検討しましょう。
さらに、契約期間の縛りや違約金の条件も必ず確認し、将来解約する可能性も考慮に入れて選ぶことが重要です。
導入前に確認したい「いる？いらない？」最終チェックリスト
ここまで、ウォーターサーバーがいらない理由から必要なケース、代替案まで幅広く見てきました。
最後に、導入を決断する前に確認すべき重要なポイントを整理しましょう。
この最終チェックリストを使って、自分にとって本当にウォーターサーバーが必要かどうか、冷静に判断してください。
感情や勢いで契約してしまうと後悔することもありますので、これらの質問に正直に答えてみてください。
その答えが、あなたにとって最適な選択を導いてくれるはずです。
月額いくらまでなら水に払えるか？
まず最初に考えるべきは、水にかけられる予算です。
固定費として毎月いくらまでなら無理なく払い続けられるのか、具体的な金額を決めてください。
ウォーターサーバーの月額費用は一般的に4,000円から6,000円程度、高いものでは8,000円以上になることもありますが、この金額を他の固定費と比較してみましょう。
例えば、スマートフォンの月額料金、サブスクリプションサービスの料金、保険料などと同じレベルの出費になります。
年間で考えると5万円から10万円という規模になるため、決して小さな金額ではありません。
家計簿をつけている人は、どの項目を削ってウォーターサーバーの費用を捻出するのか具体的に考えてみてください。
明確な予算設定をせずに契約すると、後から家計を圧迫して後悔することになります。
家族の水分摂取量から必要量をざっくり計算する
次に、実際にどれくらいの水を消費するのか試算してみましょう。
一般的に、成人は1日1リットルから1.5リットル程度の水分を摂取すると言われていますが、このすべてがウォーターサーバーの水になるわけではありません。
食事や他の飲み物からも水分を摂取しているためです。
現実的には、1人あたり1日500ミリリットルから1リットル程度がウォーターサーバーからの飲用量になるでしょう。
例えば4人家族なら、1日2リットルから4リットル、月間で60リットルから120リットル程度になります。
12リットルボトルに換算すると、月に5本から10本必要という計算になります。
この試算を、契約を検討しているサービスの月間ノルマと比較してみてください。
ノルマの方が多い場合、水が余る可能性があります。
逆に大幅に足りない場合、追加注文の手間やコストが発生します。
自分たちの生活スタイルで、本当にその量を消費できるのか、シビアに見積もることが大切です。
自分の暮らしの不満は「味」「手間」「安心感」のどこか？
最後に、そもそもなぜウォーターサーバーが欲しいのか、自分の動機を整理してみましょう。
- 水道水の味が気になる、もっと美味しい水が飲みたいという「味」の問題？
- お湯を沸かす手間を省きたい、冷蔵庫で水を冷やす手間を減らしたいという「手間」の問題？
- 水の安全性や品質に対する「安心感」が欲しい？
このように、どこに重点があるかによって最適な解決策は変わってきます。
味が最優先なら、浄水器やペットボトルのミネラルウォーターでも十分に解決できるかもしれません。
手間を省きたいだけなら、電気ケトルや冷水ポットで対応できる可能性があります。
安心感を求めているなら、浄水器の性能や信頼できる水の購入先を選ぶことで満たされるかもしれません。
ウォーターサーバーは、これらすべてを一度に解決してくれる便利なツールですが、高額な固定費を払う価値があるかは、自分の優先順位次第です。
自分の暮らしの中で本当に解決したい不満は何なのか、それを最もコストパフォーマンス良く解決する方法は何なのかを冷静に考えることで、後悔のない選択ができるでしょう。
ウォーターサーバーはいらない？よくある質問（FAQ）
ウォーターサーバーの導入を検討している人や、いらないのではないかと迷っている人から寄せられる疑問や不安には、共通するパターンがあります。
ここでは、特によく聞かれる質問に対して、客観的な視点から回答していきます。
これらの回答を参考に、自分にとってウォーターサーバーが本当に必要かどうか、最終的な判断材料にしてください。
それぞれの質問に対する答えは、あなたの状況によって変わる部分もありますので、自分の生活に当てはめて考えてみることが大切です。
Q
赤ちゃんのためにはウォーターサーバーが必須ですか？
A
必須ではありません。
赤ちゃんのミルク作りには安全な水とお湯が必要ですが、これはウォーターサーバーでなくても実現できます。
水道水を一度沸騰させて冷ましたものや、ペットボトルの軟水でも問題なくミルクは作れます。
電気ケトルでお湯を沸かし、調乳ポットで保温しておく方法も一般的です。
ただし、ウォーターサーバーがあれば夜間授乳の際の時間短縮になり、寝不足の中でのミルク作りの負担が軽減されるというメリットはあります。
育児期間は限定的なので、契約期間の縛りが緩いサービスを選ぶか、そもそも導入しないという選択も十分合理的です。
Q
防災のことを考えると、ウォーターサーバーがあった方が安心？
A
防災目的だけであれば、ペットボトルの水を備蓄する方がコストパフォーマンスは良いでしょう。
ペットボトルなら保存期間も長く、保管場所の自由度も高いです。
ウォーターサーバーのボトルも備蓄になりますが、定期的に新しいボトルと入れ替える必要があり、使用頻度が低いと賞味期限切れのリスクもあります。
また、停電時はウォーターサーバーの温水・冷水機能が使えなくなるため、完全な災害対策とは言えません。
ただし、日常使いと災害備蓄を兼ねたいという考え方なら、ウォーターサーバーも選択肢の一つになります。
Q
浄水器よりウォーターサーバーの方が安全って本当？
A
一概には言えません。
高性能な浄水器は、塩素やトリハロメタン、重金属など多くの不純物を除去でき、日本の水道水なら十分に安全で美味しい水を作れます。
一方、ウォーターサーバーの水は採水地の品質管理やボトリング工程が信頼できるメーカーなら安全性は高いですが、サーバー内部の衛生管理が不十分だと雑菌が繁殖するリスクがあります。
要は、どちらも適切に管理されていれば安全ということです。
味の好みや利便性、コストなど総合的に判断すべきで、安全性だけで決める必要はありません。
Q
一人暮らしでも元が取れるケースはありますか？
A
非常に限定的ですが、可能性はあります。
例えば、毎日コンビニでペットボトル飲料を2本以上買っている人なら、ウォーターサーバーに切り替えることで飲料代を削減できるかもしれません。
また、在宅勤務が多く家で過ごす時間が長い人、健康志向で水をたくさん飲む習慣がある人なら、元が取れる可能性があります。
ただし、多くの一人暮らしの場合、水の消費量が少なくノルマを達成できない、設置スペースがないなどの理由で、コストパフォーマンスは悪くなりがちです。
Q
解約時にトラブルになりやすいポイントは？
A
最も多いトラブルは、違約金の存在を知らずに解約しようとして高額請求されるケースです。
契約時に説明されていても、細かい条件を覚えていないことが多いため、解約前に必ず契約書を確認しましょう。
また、サーバーの返却時に破損や汚れを指摘されて修理費用を請求されるケースもあります。
日頃から丁寧に扱い、掃除を怠らないことが大切です。
さらに、解約の申し込み期限が設定されている場合があり、次回配送の何日前までに連絡が必要といった規定を守らないと、余分な水代を払うことになります。
解約を決めたら、早めにカスタマーサポートに連絡し、必要な手続きと費用を確認することがトラブル回避のポイントです。
まとめ
ウォーターサーバーは確かに便利な設備ですが、すべての人にとって必要なものではありません。
ランニングコストの高さ、水の消費ノルマ、設置スペースの問題、ボトル交換の負担、メンテナンスの手間など、いらないと感じる理由は多岐にわたります。
特に一人暮らしや共働き世帯、水の消費量が少ない家庭、固定費を抑えたい人にとっては、優先度の低い出費と言えるでしょう。
一方で、赤ちゃんのいる家庭、災害備蓄を兼ねたい家庭、来客が多い環境などでは、ウォーターサーバーが大きな価値を発揮するケースもあります。
もし不要だと感じたなら、浄水器やペットボトルのまとめ買い、水道直結型サーバーなど、さまざまな代替案があります。
大切なのは、広告やイメージに流されず、自分のライフスタイルや家族構成、予算に照らし合わせて冷静に判断することです。
この記事で紹介したチェックリストや比較ポイントを参考に、後悔のない選択をしてください。
