「いつでも冷たい水や熱いお湯が使える」という利便性に惹かれてウォーターサーバーを契約したものの、実際に使ってみると思わぬ負担やストレスを感じて解約を検討する人は少なくありません。
月々のコストが予想以上にかさんだり、重たいボトルの交換が想像以上に大変だったり、生活スタイルの変化で使用頻度が下がってしまったりと、解約に至る理由は人それぞれです。
この記事では、実際にウォーターサーバーをやめた人たちが挙げる代表的な5つの理由を詳しく解説するとともに、解約後の選択肢や乗り換え時に損をしないためのポイント、さらには世帯人数別のコスト比較まで、ウォーターサーバーとの付き合い方を見直すための情報を総合的にお届けします。
今まさに解約を考えている方も、これから導入を検討している方も、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ウォーターサーバーをやめた!その5つの理由とは?
ウォーターサーバーを解約する人たちには、共通して語られる不満や負担があります。
契約前には気づかなかった問題が、日常生活の中で徐々に明らかになっていくケースが多いのです。
ここでは、多くの利用者が「やめた」と決断するに至った主な5つの理由を、それぞれ詳しく見ていきましょう。
ランニングコストが思ったより高い
ウォーターサーバーの導入を検討する際、多くの人が注目するのは初期費用やサーバーレンタル料です。
しかし、実際に使い始めてみると、想定していた以上にランニングコストがかかることに気づくケースが非常に多いのです。
水のボトル代だけでなく、サーバーを稼働させるための電気代も毎月の固定費として発生します。
機種によっては月々500円から1,000円程度の電気代がかかり、さらに水の消費量が多い家庭では月に3本、4本とボトルを追加注文することになるため、気がつけば月額5,000円以上の出費になっていることも珍しくありません。
また、多くのウォーターサーバー会社では「月間最低注文ノルマ」が設定されており、実際にはそこまで水を消費していなくても一定量のボトルを購入しなければならない契約になっています。
さらに、定期メンテナンス費用やサーバー交換費用が別途かかるプランもあり、トータルで見ると「こんなにかかるとは思わなかった」という声が後を絶ちません。
浄水器やペットボトルの箱買いと比較すると、年間で数万円単位の差が生まれることもあるため、コスト面での負担感から解約を決断する人が多いのです。
ボトル交換・在庫処理・設置スペースが負担
ウォーターサーバーを使う上で避けて通れないのが、重いボトルの交換作業です。
一般的な水ボトルは12リットル入りで、重さにすると約12キロ。
これを持ち上げてサーバーの上部にセットする作業は、女性や高齢者にとってかなりの重労働となります。
腰を痛めてしまったり、ボトルを落として水浸しになってしまったりというトラブルも珍しくありません。
最近では下置きタイプのサーバーも登場していますが、すべての会社で選択できるわけではなく、既存契約では上置きタイプしか選べないケースも多いのが現状です。
さらに、ボトルの在庫管理も意外と厄介な問題です。
配送のタイミングと消費のペースが合わないと、使用前のボトルがどんどん溜まっていき、保管場所に困ることになります。
12リットルボトルを3本、4本と積み上げておくにはそれなりのスペースが必要で、特にワンルームや狭めのマンションに住んでいる人にとっては深刻な問題となります。
空ボトルの処理もまた手間がかかります。
回収式の場合は次回配送まで空ボトルを保管しておく必要があり、ワンウェイ(使い捨て)タイプでもつぶしてゴミに出すまでの間、かさばるボトルを置いておかなければなりません。
そして何より、サーバー本体の設置スペースの問題があります。
ウォーターサーバーは一般的に高さ100センチ以上あり、それなりの存在感があります。
キッチンやリビングの動線を考えると置き場所が限られてしまい、部屋が狭く感じられるようになったという声も多く聞かれます。
インテリアとの調和も難しく、「思っていたよりも生活空間を圧迫する」という理由で解約に至る人も少なくないのです。
契約のしばりや解約金がネック
ウォーターサーバー契約において、多くの利用者が「知っていたけど、こんなに縛られるとは思わなかった」と感じるのが契約期間の問題です。
ほとんどのウォーターサーバー会社では、2年から3年程度の最低利用期間が設定されており、この期間内に解約すると違約金が発生する仕組みになっています。
違約金の相場は10,000円から20,000円程度で、会社によっては30,000円近くかかるケースもあります。
契約時にはそこまで気にしていなかったとしても、いざ解約したいと思ったときにこの金額がネックになって、不満を抱えながらも使い続けざるを得ない状況に陥る人が多いのです。
さらに厄介なのが、契約の自動更新システムです。
最低利用期間を過ぎても、更新月以外のタイミングで解約すると違約金が発生する契約形態を採用している会社もあります。
これは携帯電話の契約に似た仕組みで、「2年経ったから解約できる」と思っていたら、実は更新後さらに2年間の契約期間が発生していたというケースもあるのです。
解約を申し出ても「現在は契約期間内なので違約金が発生します」と言われ、結局また数ヶ月待たなければならないという状況に不満を感じる利用者は少なくありません。
また、解約時にはサーバー本体の返却が必要ですが、この際に「本体の汚れや破損があれば弁償金が発生する」という規定がある会社も多く存在します。
長年使用していれば多少の傷や汚れは避けられないものですが、その判断基準が会社側にあるため、予期せぬ追加費用が請求されるリスクもあります。
こうした契約面での縛りや不透明さが、解約のハードルを高くしているだけでなく、「もうウォーターサーバーは使いたくない」という気持ちを強くさせる要因となっているのです。
使用頻度が下がった・ライフステージが変わった
ウォーターサーバーを契約した当初は頻繁に使っていたのに、時間が経つにつれて使用頻度が下がっていくというのは、実はとてもよくあるパターンです。
最初のうちは「冷たい水がすぐ飲める」「お湯がすぐ出る」という利便性に魅力を感じて頻繁に使っていても、次第にその新鮮さが薄れ、気がつけば外出先でペットボトルの水を買っていたり、普通に水道水を沸かしてお茶を入れていたりという生活に戻ってしまうことがあります。
特に夏場は使うけれど、冬になるとほとんど使わなくなるという季節的な変動も大きな問題です。
ライフステージの変化も、ウォーターサーバーを解約する大きな理由の一つです。
赤ちゃんのミルク作りのために導入したものの、子どもが成長してミルクを卒業すると使用頻度が激減するケースは非常に多いです。
また、テレワークが終わって出社勤務に戻ったことで、日中家にいる時間が減り、サーバーを使う機会が大幅に少なくなったという声もよく聞かれます。
一人暮らしから同棲や結婚で生活スタイルが変わったり、逆に家族が独立して一人暮らしに戻ったりすることで、水の消費量が大きく変動することもあります。
こうした状況で特に問題となるのが、先ほども触れた月間最低注文ノルマです。
使用頻度が下がっているのに、契約上は毎月一定量のボトルを購入しなければならないため、使い切れない水が溜まっていく一方になります。
開封した水には賞味期限もありますし、未開封でも保管場所を取り続けることになります。
結果として「使わない水にお金を払い続けている」という状況に不満が募り、解約を決断するケースが多いのです。
ライフスタイルは常に変化するものですから、契約時には想像できなかった状況が生まれることは決して珍しいことではありません。
水の味・サービス・メンテナンスに対する不満
ウォーターサーバーを選ぶ際の重要なポイントの一つが水の味ですが、実際に飲んでみると「思っていた味と違った」「期待していたほど美味しくない」と感じる人もいます。
天然水とRO水では味わいが大きく異なりますし、同じ天然水でも採水地によって硬度やミネラルバランスが違うため、好みに合わないこともあるのです。
サービス面での不満も解約理由として挙げられることが多いです。
配送の日時指定ができなかったり、指定できても時間帯が限られていたりして、受け取りが不便だという声があります。
また、カスタマーサポートの対応が遅い、問い合わせをしても的確な回答が得られない、解約の手続きが複雑で時間がかかるなど、会社の対応に不満を持つケースも少なくありません。
特に解約時の対応が悪いと、「二度とこの会社のサービスは使いたくない」という気持ちになってしまいます。
メンテナンスに関する問題も見逃せません。
定期的なメンテナンスが必要だと謳っている会社でも、実際には数年間放置されていたり、セルフメンテナンスが推奨されているものの具体的な方法がわかりにくかったりすることがあります。
サーバー内部の衛生状態が気になり始めると、「本当にこの水は安全なのか」という不安が募ります。
また、サーバーが故障した際の対応が遅く、修理や交換まで何日も待たされるというトラブルも報告されています。
水という口に入れるものを扱うサービスだからこそ、品質管理やメンテナンス、サポート体制への期待値は高く、それが満たされないと大きな不満につながるのです。
ウォーターサーバーをやめた後の選択肢は?
ウォーターサーバーを解約すると決めたとき、次にどのような方法で飲料水を確保するかは重要な問題です。
完全に水道水に戻る選択肢もありますが、水質や味に不安がある場合は、ウォーターサーバー以外の代替手段を検討する必要があります。
ここでは、ウォーターサーバーをやめた後の主な選択肢とそれぞれの特徴を見ていきましょう。
浄水器(据置機/蛇口直結型)
浄水器は、ウォーターサーバーから乗り換える選択肢として最も人気が高い方法の一つです。
水道水を浄化して飲用に適した水にするという点では、ウォーターサーバーと同じ目的を果たしながら、ランニングコストを大幅に抑えることができます。
浄水器には大きく分けて蛇口直結型と据置型があり、それぞれに特徴があります。
蛇口直結型は工事不要で簡単に取り付けられ、価格も数千円から1万円程度と手頃です。
カートリッジの交換は数ヶ月に一度必要ですが、その費用も月額換算すると数百円程度で済みます。
据置型の浄水器は、より高性能なフィルターを搭載しているため、除去できる不純物の種類が多く、浄水能力も高いのが特徴です。
価格は数万円から十数万円と幅がありますが、一度導入すればカートリッジ交換のみで長期間使用できるため、トータルコストで考えればウォーターサーバーよりもはるかに経済的です。
ボトル交換の手間がなく、水道に直結しているため水切れの心配もないというのは大きなメリットですね。
浄水器のメリットとデメリット
- ランニングコストが安い
- 生活への負担が非常に少ない
- 水切れの心配がなく好きなだけ使うことができる
- ボトルなどのゴミが出ない
浄水器の最大のメリットは、やはりランニングコストの安さです。
カートリッジ交換費用だけで済むため、月々の負担は数百円から千円程度に抑えられます。
また、ボトルの注文や受け取り、交換といった手間が一切なく、設置スペースもほとんど取らないため、生活への負担が非常に少ないのも魅力です。
水道水を使うため、水切れの心配がなく、好きなだけ使えるという点も大きなメリットと言えるでしょう。
環境面でも、ペットボトルやボトルのゴミが出ないため、エコな選択肢として注目されています。
一方で、デメリットもあります。
- 冷水や温水を使いたいときは一手間かかる
- 定期的なカートリッジ交換を怠ると浄水能力が落ちる
- 味へのこだわりがある場合は物足りなさを感じる
まず、浄水器で作られる水は基本的に常温であり、冷水や温水をすぐに使いたい場合は冷蔵庫で冷やしたり、やかんで沸かしたりする必要があります。
多機能型の据置浄水器なら冷温水機能がついていますが、その分価格は高くなります。
また、浄水の質はフィルターの性能に依存するため、定期的なカートリッジ交換を怠ると浄水能力が落ちてしまいます。
さらに、天然水のようなミネラル豊富な味わいを期待することはできず、あくまで「水道水をきれいにした水」という位置づけになります。
味へのこだわりが強い人には物足りないと感じられるかもしれません。
ペットボトル定期購入/箱買い
ペットボトルの水を定期購入したり、箱買いしたりする方法も、ウォーターサーバーからの乗り換え先として選ばれることが多い選択肢です。
特にネット通販の普及により、重い水を自宅まで配送してもらえるサービスが充実しているため、以前よりも格段に利用しやすくなっています。
Amazonや楽天などの通販サイトでは、2リットルペットボトル6本入りを1箱として販売しており、定期購入を設定すれば割引価格で自動的に届けてもらえるシステムもあります。
価格は商品によって異なりますが、1箱(12リットル分)あたり500円から1,000円程度が相場で、ウォーターサーバーと比べると大幅にコストを抑えることができます。
ペットボトル水の最大の利点は、その手軽さと自由度の高さです。
必要な量だけを購入でき、使い切ったら次の注文をすればいいので、在庫を抱える心配がありません。
また、さまざまなブランドや種類の水を試すことができ、気分や用途に応じて使い分けることも可能です。
ペットボトル購入のメリットとデメリット
- 契約の縛りがない
- コスト管理がしやすい
- 部屋のスペースを有効活用できる
- 様々な銘柄をお試しでき、商品のバリエーションも豊富にある
ペットボトル購入のメリットは、何と言っても契約の縛りがないことです。
好きなときに好きな量だけ購入でき、解約金や最低購入ノルマといった制約が一切ありません。
価格も比較的安く、コスト管理がしやすいのも魅力です。
また、ウォーターサーバーのような大型機器を設置する必要がないため、部屋のスペースを有効活用できます。
さまざまな銘柄を試せるので、自分好みの水を見つける楽しみもありますし、炭酸水やフレーバーウォーターなどバリエーション豊かな商品から選べる点も見逃せません。
しかし、デメリットもあります。
- 冷水や温水をすぐに使えない
- 箱買いの場合、保管場所が取られる
- ボトルのゴミ処理が面倒
- 箱買いをしたときは保管場所へ運ぶ手間がある
- 在庫管理が難しい
- ペットボトル開封の際はキャップを開ける手間がかかる
まず、冷水や温水をすぐに使えないという点はウォーターサーバーと比べて大きな違いです。
冷蔵庫で冷やしておく必要がありますし、温かい飲み物を作る際は都度お湯を沸かさなければなりません。
また、箱買いすると保管場所を取りますし、空になったペットボトルのゴミが大量に出るため、処理が面倒です。
環境への負担も気になるところですね。
さらに、重い箱を玄関から保管場所まで運ぶ手間もありますし、配送のタイミングによっては在庫管理が難しくなることもあります。
そして何より、ペットボトルを開封するたびにキャップを開ける手間がかかるというのは、地味ですが意外とストレスになる人もいるようです。
継続+見直しも選択肢に
ウォーターサーバーをやめることを考えている人の中には、実は「完全にやめる」のではなく、「今の契約を見直す」ことで問題が解決できるケースもあります。
最近のウォーターサーバー市場は競争が激しく、各社がさまざまな工夫を凝らしたプランや機種を提供しています。
例えば、従来の12リットルボトルではなく、7リットルや4.7リットルといった軽量ボトルを採用している会社もあり、ボトル交換の負担を大幅に軽減できます。
女性や高齢者でも扱いやすいこれらの軽量タイプは、「重さ」という理由で解約を考えていた人にとって有力な選択肢となります。
また、月間最低注文ノルマがない、または非常に緩いプランを提供している会社も増えています。
使った分だけ注文すればいいというシステムなら、使用頻度が下がっても無駄なコストが発生しません。
さらに、電気代を抑えるエコモード搭載機種や、スリムでインテリアになじむデザインのサーバーなども登場しており、コストや設置スペースの問題を解決できる可能性があります。
他社への乗り換えを検討する際には、解約金を負担してくれるキャンペーンを実施している会社も多いので、実質的な負担なしで新しいサービスに移行できることもあります。
解約・乗り換えで損しないための方法
ウォーターサーバーを解約する、あるいは他社に乗り換える際には、事前にしっかりと準備をしておくことで、余計な費用を払わずに済む可能性があります。
特に解約金や返却時のトラブルを避けるためには、契約内容の確認や手続きのタイミングが重要になってきます。
ここでは、損をしないための具体的な方法を見ていきましょう。
乗り換え時の解約金相殺やキャンペーンを活用する
他社のウォーターサーバーに乗り換える場合、多くの会社が「乗り換えキャンペーン」を実施しており、現在の契約で発生する解約金を負担してくれるサービスがあります。
金額は会社によって異なりますが、5,000円から最大20,000円程度まで負担してくれるケースもあり、実質的に解約金を払わずに済むことになります。
このようなキャンペーンを利用する際には、現在の契約書や解約金の領収書などの提出を求められることが多いので、事前に準備しておくとスムーズです。
また、乗り換えキャンペーンに加えて、初回の水代が割引になったり、サーバーレンタル料が数ヶ月無料になったりする特典がセットになっていることもあるため、総合的にどれだけお得になるかを計算してみることが大切です。
ただし、キャンペーンには適用条件があることが多く、一定期間の継続利用が必須だったり、特定のプランのみが対象だったりすることもあります。
キャンペーンの詳細をしっかり確認し、自分の利用スタイルに合っているかどうかを見極めることが重要です。
また、キャンペーンの申込期限や、解約金負担の手続き方法なども事前にチェックしておきましょう。
現契約の確認項目をチェック
解約を決断する前に、まず現在の契約内容を詳しく確認することが非常に重要です。
契約書を見直して、最低利用期間がいつまでなのか、解約金はいくらかかるのか、更新月はいつなのかといった基本的な情報を把握しましょう。
多くの人が契約時にざっと目を通しただけで詳細を覚えていないため、いざ解約しようとしたときに予想外の費用が発生して驚くことになります。
契約書が手元にない場合は、カスタマーサポートに問い合わせれば契約内容を確認できますので、必ず事前に確認しておきましょう。
また、毎月の請求内訳も細かくチェックしておくことをおすすめします。
水代だけでなく、サーバーレンタル料、メンテナンス費用、配送料など、どのような項目でいくらかかっているのかを把握することで、本当に解約すべきかどうかの判断材料になります。
さらに、残っている水ボトルの本数や、未使用のクーポンやポイントがないかも確認しておきましょう。
解約後には使えなくなる可能性が高いため、もったいないことにならないよう、事前に消化しておくか、返金が可能かどうかを確認しておくべきです。
解約・停止・返却フローをチェック
解約の手続きは会社によって異なりますが、一般的には電話やウェブサイトから解約申請を行う必要があります。
重要なのは、解約希望日の何日前までに連絡しなければならないかという点です。
多くの会社では、解約希望日の1週間から1ヶ月前までに連絡する必要があり、直前の連絡では希望のタイミングで解約できないことがあります。
解約申請が遅れると、翌月分の料金まで発生してしまうこともあるため、余裕を持って手続きを進めることが大切です。
サーバー本体の返却についても、事前にしっかり確認しておきましょう。
返却方法は大きく分けて、2つのパターンがあります。
- 業者が自宅まで引き取りに来るパターン
- 自分で梱包して配送するパターン
引き取りの場合は日時の調整が必要ですし、自己配送の場合は梱包材の準備や配送業者の手配が必要になります。
また、返却前にはサーバー内の水を抜き、簡単な清掃をしておくことが求められることもあります。
返却時の状態が悪いと、清掃費用やメンテナンス費用を請求される可能性もあるため、できるだけきれいな状態で返却することを心がけましょう。
付属品(電源コードや水受けトレイなど)の紛失にも注意が必要で、欠品があると弁償金が発生することもあります。
世帯人数別|使用量別の費用比較表
ウォーターサーバー、ペットボトル、浄水器のどれを選ぶべきかを判断するには、世帯人数や月間の使用量に応じた具体的なコスト比較が参考になります。
ここでは、1人暮らし、2人暮らし、3〜4人家族という3つのモデルケースで、それぞれの月額費用を比較してみましょう。
1人暮らしの場合
| 項目 | ウォーターサーバー | ペットボトル | 浄水器 |
|---|---|---|---|
| 水代 | 約2,000円 | 約800〜1,200円 | – |
| サーバーレンタル料 | 約500〜1,000円 | – | – |
| 電気代 | 約500〜800円 | – | – |
| カートリッジ交換費用 | – | – | 約300〜500円 |
| 月額合計 | 約3,000〜3,800円 | 約800〜1,200円 | 約300〜500円 |
月間使用量を約20リットルと想定すると、ウォーターサーバーでは水代が約2,000円、サーバーレンタル料が500円から1,000円、電気代が500円から800円で、合計約3,000円から3,800円程度になります。
一方、ペットボトル(2リットル×10本)を箱買いすると約800円から1,200円で済み、電気代はかかりません。
浄水器の場合は、カートリッジ交換費用が月額換算で約300円から500円程度で、水道代はほとんど変わらないため、最も経済的です。
1人暮らしでは使用量が少ないため、ウォーターサーバーは割高になりやすく、ペットボトルや浄水器の方がコストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。
2人暮らしの場合
| 項目 | ウォーターサーバー | ペットボトル | 浄水器 |
|---|---|---|---|
| 水代 | 約4,000円 | 約1,600〜2,400円 | – |
| サーバーレンタル料 | 約500〜1,000円 | – | – |
| 電気代 | 約600〜800円 | – | – |
| カートリッジ交換費用 | – | – | 約300〜500円 |
| 月額合計 | 約5,500〜6,500円 | 約1,600〜2,400円 | 約300〜500円 |
月間使用量を約40リットルと想定すると、ウォーターサーバーでは水代が約4,000円、サーバーレンタル料と電気代を合わせて約5,500円から6,500円程度になります。
ペットボトル(2リットル×20本)では約1,600円から2,400円、浄水器では月額約300円から500円となります。
2人暮らしでも、やはりウォーターサーバーは他の選択肢と比べてコストが高くなる傾向にありますが、冷水・温水がすぐに使える利便性を考慮すると、ライフスタイルによっては選択肢になり得ます。
共働きで忙しい場合や、頻繁にお茶やコーヒーを飲む習慣がある場合は、時間的なメリットも考慮する価値があるでしょう。
3〜4人家族の場合
| 項目 | ウォーターサーバー | ペットボトル | 浄水器 |
|---|---|---|---|
| 水代 | 約6,000〜7,000円 | 約2,400〜3,600円 | – |
| サーバーレンタル料 | 約500〜1,000円 | – | – |
| 電気代 | 約700〜1,000円 | – | – |
| カートリッジ交換費用 | – | – | 約300〜500円 |
| 月額合計 | 約7,200〜9,000円 | 約2,400〜3,600円 | 約300〜500円 |
月間使用量を約60リットル以上と想定すると、ウォーターサーバーでは水代が約6,000円から7,000円、レンタル料と電気代を含めて月額約7,200円から9,000円程度になります。
ペットボトル(2リットル×30本)では約2,400円から3,600円、浄水器では依然として月額約300円から500円です。
家族が多くなると水の消費量も増えるため、ウォーターサーバーのコストはさらに高くなります。
ただし、子どもがいる家庭では、ミルク作りや離乳食の準備に温水がすぐ使えるという利便性が大きなメリットになることもあります。
家族構成やライフスタイル、何を優先するか(コスト重視か利便性重視か)によって、最適な選択肢は変わってくるということです。
年間コスト比較まとめ
| 世帯人数 | ウォーターサーバー(年間) | ペットボトル(年間) | 浄水器(年間) | 最安との差額 |
|---|---|---|---|---|
| 1人暮らし | 約36,000〜45,600円 | 約9,600〜14,400円 | 約3,600〜6,000円 | 約30,000〜42,000円 |
| 2人暮らし | 約61,200〜69,600円 | 約19,200〜28,800円 | 約3,600〜6,000円 | 約55,200〜66,000円 |
| 3〜4人家族 | 約86,400〜108,000円 | 約28,800〜43,200円 | 約3,600〜6,000円 | 約80,400〜104,400円 |
これらの比較から分かるように、純粋にコストだけで考えれば浄水器が最も経済的で、次いでペットボトル、そしてウォーターサーバーという順になります。
しかし、利便性や時間の節約、水の品質へのこだわりなど、コスト以外の要素も含めて総合的に判断することが重要です。
自分の生活スタイルや優先順位に合わせて、最適な選択をすることが何よりも大切だと言えるでしょう。
よくある質問(FAQ)
ウォーターサーバーの解約や乗り換えを検討する際に、多くの人が抱く疑問や不安について、ここで詳しく答えていきます。
解約前に知っておきたい重要な情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
Q
解約金っていくら?
A
ウォーターサーバーの解約金は、会社や契約プランによって大きく異なりますが、一般的な相場は10,000円から20,000円程度です。
中には30,000円近くかかる会社もあります。
解約金が発生するのは、契約時に設定された最低利用期間(通常2年から3年)内に解約する場合です。
逆に言えば、最低利用期間を満了していれば解約金はかかりません。
ただし、自動更新型の契約では、更新後も一定期間内に解約すると違約金が発生することがあるので注意が必要です。
解約金を回避する方法としては、以下の方法などがあります。
- 契約満了のタイミングまで待つ
- 他社の乗り換えキャンペーンを利用して解約金を負担してもらう
- 会社によっては休止制度を利用して解約を先延ばしにする
契約書を確認して、自分がどのような条件になっているかを把握しておくことが重要です。
Q
電気代はどのくらい?
A
ウォーターサーバーの電気代は、機種や使用頻度、季節によって変動しますが、一般的には月額500円から1,000円程度が相場です。
最近のエコモード搭載機種では、月額300円から500円程度に抑えられることもあります。
特に温水機能は電力消費が大きく、使わない場合はオフにすることで電気代を節約できます。
夏場は冷水機能の稼働が増えるため電気代がやや上がる傾向にあり、逆に冬場は温水を使う頻度が高まるため、こちらも電力消費が増えます。
エコモードを活用したり、使用しない時間帯(就寝中など)に節電モードに切り替えたりすることで、電気代を抑えることができます。
機種選びの際には、省エネ性能もチェックポイントにすると良いでしょう。
Q
引っ越し・転勤時はどうする?
A
引っ越しや転勤の際には、まず利用中のウォーターサーバー会社のサービス提供エリアを確認することが重要です。
多くの会社は全国展開していますが、一部地域では配送対応していないこともあります。
引っ越し先がサービスエリア内であれば、住所変更の手続きをするだけで継続利用が可能です。
会社によっては引っ越しサポートとして、サーバーの移設費用を無料にしてくれたり、引っ越し時の梱包・配送を代行してくれたりするサービスもあります。
一方、引っ越し先がサービスエリア外の場合は、解約せざるを得ません。
この場合、契約期間内であれば解約金が発生する可能性がありますが、引っ越しを理由とした解約では違約金を免除してくれる会社もあるので、まずはカスタマーサポートに相談してみることをおすすめします。
賃貸物件の場合、設置スペースや水の配送方法(宅配ボックス利用の可否など)についても事前に確認しておくと安心です。
Q
レンタルサーバーはやめたほうがいい?
A
ウォーターサーバーをやめたほうがいいかどうかは、個々の生活スタイルや優先順位によって答えが変わります。
メリットとしては、冷水・温水がいつでもすぐに使える利便性、赤ちゃんのミルク作りや料理での時短効果、品質管理された美味しい水を飲める安心感などが挙げられます。
特に小さな子どもがいる家庭や、頻繁にお茶やコーヒーを飲む習慣がある人、水の品質にこだわりたい人にとっては、これらのメリットが大きな価値となるでしょう。
一方、デメリットとしては、ランニングコストの高さ、ボトル交換や在庫管理の手間、設置スペースの問題、契約の縛りなどがあります。
コスト重視で経済性を優先したい人、ミニマルな生活を好む人、水の消費量が少ない1人暮らしの人などにとっては、デメリットの方が大きく感じられるかもしれません。
結局のところ、自分が何を重視するか(利便性なのか経済性なのか)、どれだけ水を消費するか、生活スタイルに合っているかどうかを総合的に判断することが大切です。
一度解約してみて、不便に感じたらまた契約するという選択肢もあるので、まずは試してみるのも一つの方法です。
まとめ
ウォーターサーバーをやめる主な理由として、ランニングコストの高さ、ボトル交換や在庫管理の手間、契約の縛り、使用頻度の変化、サービスへの不満などが挙げられます。
これらの問題を感じて解約を決断することは、自分の生活スタイルに合った選択を見つけるための賢明な判断だと言えるでしょう。
解約後の選択肢としては、コスト面で優れた浄水器やペットボトルの定期購入があります。
また、軽量ボトル型やノルマなしプランへの乗り換えで問題が解決できる場合もあるため、完全にやめる前に他のプランを検討する価値もあります。
解約する際は、契約内容をしっかり確認し、乗り換えキャンペーンなどを活用することで解約金を回避できることもあります。
世帯人数や使用量によってコストは大きく変わるため、費用比較表を参考に自分の家庭に合った選択肢を検討してみてください。
何を優先するか(利便性か経済性か)、どのような生活スタイルを送っているかを総合的に判断して、自分にとって最適な方法を選ぶことが大切です。
ウォーターサーバーは便利なサービスですが、すべての人に必要というわけではありません。
この記事が、あなたの判断の参考になれば幸いです。