ウォーターサーバーの利用を検討する際、多くの方が「毎月の電気代はいくらかかるのか」という点が気になるのではないでしょうか。便利で安全な水が使える一方で、24時間稼働する家電製品のため、光熱費への影響が心配になるのは当然のことです。
結論、ウォーターサーバーの月額電気代は約500円〜1,000円ですが、機種や使い方によって大きく異なります。
この記事では、ウォーターサーバーの平均的な電気代から、電気代が高くなる原因、今日から実践できる節約方法まで、詳しく解説します。
目次
ウォーターサーバーの電気代は月額いくら？
ウォーターサーバーは機種によって消費電力が異なるため、選び方次第で年間のコストに大きな差が生まれます。ここでは、平均的な電気代から最新の省エネモデルまで、具体的な数値データをもとに詳しく解説します。
一般的なウォーターサーバーの電気代
従来型のウォーターサーバーの電気代は、月額約500円〜1,000円が一般的です。これは冷水と温水を24時間維持するための電力消費によるもので、年間に換算すると約6,000円〜12,000円となります。
電気料金の目安単価について、全国家庭電気製品公正取引協議会は1kWhあたり31円(税込)を目安単価として定めています。
出典：全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問 Q&A」
ウォーターサーバーの消費電力は、冷水機能が80〜130W程度、温水機能が350〜450W程度です。月間の電気代は使用する機種や省エネ機能の有無によって大きく異なります。
省エネモデルのウォーターサーバーの電気代
近年主流となっている省エネモデルのウォーターサーバーは、月額約500円〜600円程度と、従来型と比較して電気代を抑えられています。年間では約6,000円〜7,200円となり、従来型（月額500円〜1,000円）と比較すると一定の節約が期待できます。
省エネモデルには、以下のような節電機能が搭載されています。
- エコモード機能による自動温度調整
- スリープモード（光センサーで就寝時間帯を感知して自動節電）
- 断熱材による保温性能の向上
- 省エネ設計による効率的な冷却・加熱
これらの機能により、従来型と同じ快適さを維持しながら消費電力を大幅に削減できます。初期費用が若干高くても、長期的に見れば省エネモデルの方が経済的だと言えるでしょう。
他の家電製品との電気代比較
ウォーターサーバーの電気代が実際にどの程度なのか、他の家電製品と比較してみましょう。
| 家電機器 | 電気代目安 |
|---|---|
| 冷蔵庫（一般的なサイズ） | 約800円/月 |
| ウォーターサーバー（省エネ型） | 約500円〜600円/月 |
| ウォーターサーバー（従来型） | 約500円〜1,000円/月 |
| 電気ポット（2.2L） | 約500円〜600円/月 |
| エアコン（季節により変動） | 約2,000円〜5,000円/月 |
省エネ型のウォーターサーバーは、電気ポットと同程度の電気代で、冷水と温水の両方が使えます。電気ポットと冷蔵庫での水の冷却を組み合わせて使うよりも、ウォーターサーバー1台の方が省スペースで効率的といえます。
ウォーターサーバーの電気代が高くなる原因
ウォーターサーバーの電気代が想定よりも高くなってしまうケースには、いくつかの原因があります。設置場所や使い方、メンテナンス状況など、日常的な要因が電力消費に大きく影響します。
ここでは、電気代が高くなる原因を解説します。
設置場所による影響
ウォーターサーバーの設置場所は、電気代を大きく左右します。直射日光が当たる場所や高温多湿の環境に設置すると、冷却機能が過剰に働き、消費電力が増加します。
- 窓際や直射日光が当たる場所
- 冷蔵庫や電子レンジなど熱を発する家電の近く
- エアコンの暖房が直接当たる場所
- 通気性の悪い狭いスペース
使用頻度と使い方の問題
温水の使用頻度が高いほど、電気代は上昇します。少量ずつ頻繁に温水を使用すると、その都度加熱が必要になり非効率です。
- 少量の温水を何度も使用する
- 長時間コックを開けっぱなしにする
- 必要以上に高温設定で使用する
- エコモードを使用しない
メンテナンス不足による効率低下
定期的なメンテナンスを怠ると、ウォーターサーバーの動作効率が低下し、余計な電力を消費します。特に背面の放熱部分にホコリが溜まると、熱交換効率が悪化し、冷却・加熱に必要な電力が増加します。
- 背面や側面の通気口（月1回の掃除）
- 水受け皿（週1回の洗浄）
- 給水コック周辺（週1回の清掃）
- 本体表（週1回の拭き掃除）
背面の通気口は見落としがちですが、掃除機で軽く吸い取るだけでも、十分な効果があります。
今日からできる！ウォーターサーバーの電気代節約術
ウォーターサーバーの電気代は、日々の使い方や設定を見直すだけで大幅に削減できます。特別な機器や追加費用は不要で、今日からすぐに実践できる方法を紹介します。
エコモードを積極的に活用する
多くの省エネモデルには、エコモードが搭載されています。エコモードを使うと温水の保温温度が下がり、消費電力を削減できます。
- 就寝前にエコモードに切り替える
- 外出時や長時間使用しない時はエコモードをオンにする
- 光センサー搭載機種なら、自動でエコモードに切り替わる設定にする
- タイマー機能がある機種は自動切り替えを設定する
エコモードでも、お茶・コーヒー・インスタント食品の調理には十分な温度が保たれています。より高温のお湯が必要な場合のみ、一時的にエコモードを解除すれば日常遣いには問題ないでしょう。
ウォーターサーバーの設置場所を見直す
設置場所を見直すだけで、消費電力を削減できる場合があります。直射日光が当たる場所や極端に寒暖差が激しい場所では、放熱効率が悪化したり冷却・加熱の頻度が増えたりするため、必要以上に電力を消費してしまいます。
- 直射日光が当たらない場所
- 室温が比較的安定している場所
- 壁から10cm以上離れた通気性の良い場所
- エアコンの風が直接当たらない場所
- 熱を発する家電から離れた場所
特に夏場は、直射日光の影響で冷却機能が過剰に働くため、カーテンやブラインドで日差しを遮るだけでも効果があります。逆に冬場は、暖房の温風が直接当たらないよう注意しましょう。
温水の使い方を工夫する
温水の使い方を少し工夫するだけで、加熱に必要な電力を削減できます。頻繁に少量ずつ使うよりも、必要な分をまとめて使う方が効率的です。
- 朝の準備時にコーヒーやお茶をまとめて淹れる
- カップ麺など複数の調理をまとめて行う
- 夜間や長時間使わない時は温水スイッチをオフにする（対応機種のみ）
- ぬるめのお湯で十分な用途には弱温水モードを活用する
特に夏場は温水を使う機会が減るため、温水機能をオフにできる機種ではエコモードを活用しましょう。温水機能は冷水機能よりも多くの電力を消費するため、使用頻度に応じて調整することで電気代の節約につながります。
ウォーターサーバーの電気代に関するよくある質問
Q
電気代節約のためにウォーターサーバーの電源を切っても大丈夫？
A
ウォーターサーバーの電源は基本的に切らないでください。電源を切ると、サーバー内部の衛生状態が悪化し、雑菌が繁殖する可能性があります。また、再起動時に通常運転時よりも多くの電力を消費するため、節電効果はほとんどありません。
長期間使用しない場合（1週間以上）は、メーカーに相談して適切な対処方法を確認することをおすすめします。短期間の外出や就寝時は、エコモードに切り替えるのが良いでしょう。
Q
冬場のウォーターサーバーの電気代は高くなる？
A
冬場は室温が低いため、温水を維持するための電力消費が若干増加する傾向がありますが、大幅な増加ではありません。
むしろ、冬場は温水の使用頻度が高まるため、電気ポットや電気ケトルを使用する機会が減り、トータルの電気代は変わらないか、むしろ削減できるケースが多いです。
Q
ウォーターサーバーのエコモードはどれくらい節電効果がある？
A
エコモードの節電効果は機種によって異なりますが、電気代を削減できます。例えば、エコモード使用により月額で100円〜200円程度の節約が期待できる機種もあります。
就寝時や日中の外出時など、長時間使用しない時間帯にエコモードを活用することで、効果的に節電できます。光センサー搭載機種やタイマー機能がある機種なら、自動で切り替わるため、手間なく継続的に節電が可能です。
Q
古い機種から新しい省エネモデルに変更すべき？
A
使用中の機種が従来型（月額電気代800円以上）で、契約期間の縛りがない場合は、省エネモデルへの変更を検討する価値があります。月額300円〜500円の電気代削減効果があれば、年間で3,600円〜6,000円の節約になります。
ただし、解約金や新規契約のキャンペーン条件はよく確認しなければなりません。多くのメーカーは、既存顧客向けの機種変更プランを用意しているため、まずはカスタマーサポートに相談してみましょう。
Q
卓上型と床置き型で電気代は違う？
A
卓上型と床置き型の電気代は、サイズではなく搭載されている機能によって決まります。同じ省エネ機能を備えていれば、卓上型でも床置き型でも電気代はほぼ同じです。
卓上型は設置スペースが限られる場合に便利ですが、水の容量が小さいモデルが多いため、交換頻度が増える可能性があります。電気代以外の利便性も含めて、総合的に判断することをおすすめします。
まとめ
ウォーターサーバーの電気代は、機種選びと使い方の工夫次第で削減できます。省エネモデルなら月額500円程度から利用可能で、従来型（月額800円〜1,000円）と比較すると、月額数百円、年間では数千円程度の節約が期待できます。
電気代を抑えるためのポイントをまとめると、以下の通りです。
- 省エネ機能を搭載した機種を選ぶ
- エコモードを積極的に活用する
- 直射日光が当たらない通気性の良い場所に設置する
- 定期的にメンテナンスを実施する
- 温水の使い方を工夫する
- 電源は切らずエコモードで対応する
ウォーターサーバーは、電気代を含めても月額3,000円〜6,000円程度で、安全でおいしい水を冷温両方で楽しめる便利な家電です。初期費用や解約金のないプランを選べば、気軽に試すこともできます。
光熱費を抑えながら快適な生活を送るために、ご自身のライフスタイルに合った省エネモデルを選び、効果的な使い方を実践してください。電気代の不安を解消して、ウォーターサーバーのある快適な生活を始めましょう。
